調剤技術料、薬学管理料、薬剤料、特定保険医療材料料の4つの項目がある調剤報酬。

調剤報酬っていろいろ書いてあって見ても分かりにくい!

難しいから1つ1つ覚えていこう!
今回は薬学管理料をざっくりと簡単に説明します!
薬学管理料とは

薬学管理料はざっくり言うと「薬剤師が行う業務」を評価した点数です。
業務は、患者さんへの服薬指導やそれに対する記録・管理、他職種への情報提供、在宅医療などが当てはまります。

対人業務を評価している点数だね!
薬学管理料の項目
薬学管理料は以下15項目があります。
各項目は、薬剤師が患者さんに応じて必要な対応をその都度判断し、実施することで算定することができます。
なお、今回は各項目の詳しい説明は省きます。
調剤管理料
服薬管理指導料
かかりつけ薬剤師指導料
かかりつけ薬剤師包括管理料
外来服薬支援料
服用薬剤調整支援料
調剤後薬剤管理指導料
在宅患者訪問薬剤管理指導料
在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料
在宅患者緊急時等共同指導料
退院時共同指導料
服薬情報等提供料
在宅患者重複投薬・相互作用等防止管理料
経管投薬支援料
在宅移行初期管理料

患者さんが安心して飲めるよう情報収集して薬の説明を行うことで服薬管理指導料を算定!
たくさん薬があって自己管理による服薬が難しいおじいちゃんに1包化の支援をすることで外来服薬支援料を算定!
みたいな感じです。
また各項目には、算定可能な各種加算が存在します。
薬学管理料を算定するにあたって
薬学管理料を算定するために通則として以下が決められています。
(1) 薬学管理等は、患者等のプライバシーに十分配慮した上で実施しなければならない。
(2) 患者に対する服薬指導、服薬支援等を行う際に、日付、曜日、服用時点等の別に薬剤を整理することができる資材(以下「服薬カレンダー等」という。)を提供する場合にあっては、患者から実費を徴収しても差し支えない。
(3) ①服薬管理指導料、かかりつけ薬剤師指導料、かかりつけ薬剤師包括管理料を算定する場合における他の薬学管理料の算定の可否、②在宅患者訪問薬剤管理指導料、在宅患者オンライン薬剤管理指導料、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急オンライン薬剤管理指導料及び在宅患者緊急時等共同指導料を算定する場合における他の薬学管理料の算定の可否、③同一月内における服薬情報等提供料及び在宅患者訪問薬剤管理指導料と他の薬学管理料の算定の可否は別表1のとおりである。
(4) 薬学管理等の実施に当たっては、薬剤師法第 28 条で規定される調剤録において情報の提供及び指導の内容の要点等の記入が義務づけられていることから、必要事項等が記録されている薬剤服用歴等を作成する。薬剤服用歴等は同一患者についての全ての記録が必要に応じ直ちに参照できるよう患者ごとに保存及び管理するものであり、オンライン資格確認等システムを通じて取得した患者の診療情報、薬剤情報等を含めて、次の事項等を記載する。
ア 患者の基礎情報(氏名、生年月日、性別、被保険者証の記号番号、住所、必要に応じて緊急連絡先)
イ 処方及び調剤内容等(処方した保険医療機関名、処方医氏名、処方日、調剤日、調剤した薬剤、処方内容に関する照会の要点等)
ウ 以下の患者情報並びに当該情報等を踏まえた薬学的管理及び指導の要点
(イ) 患者の体質(アレルギー歴、副作用歴等を含む。)、薬学的管理に必要な患者の生活像及び後発医薬品の使用に関する患者の意向
(ロ) 疾患に関する情報(既往歴、合併症及び他科受診において加療中の疾患に関するものを含む。)
(ハ) 併用薬(要指導医薬品、一般用医薬品、医薬部外品及び健康食品を含む。)等の状況及び服用薬と相互作用が認められる飲食物の摂取状況
(ニ) 服薬状況(残薬の状況を含む。)
(ホ) 患者の服薬中の体調の変化(副作用が疑われる症状など)及び患者又はその家族等からの相談事項の要点
(ヘ) 手帳活用の有無(手帳を活用しなかった場合はその理由と患者への指導の有無また、複数の手帳を所有しており1冊にまとめなかった場合は、その理由)
エ 今後の継続的な薬学的管理及び指導の留意点
オ 指導した保険薬剤師の氏名
(5) 薬剤服用歴等の記載に当たっては、患者から収集した情報、相談事項及び患者への指導内容を単に全て記載するのではなく、その要点を記載することで差し支えないが、指導後速やかに記載を完了させること。また、定型文を用いて画一的に記載するのではなく、指導等を行った保険薬剤師が必要事項を判断して記載すること。特に、薬学管理料やその加算を算定する場合には、その根拠及び指導内容等について簡潔に記載すること。なお、指導の内容等について処方医等へ情報提供した場合には、情報提供した文書等の写し又はその内容の要点等を薬剤服用歴等に記載又は添付する。
(6) 薬剤服用歴等の保存については、最終記入日から起算して3年間保存すること。
参照:保険調剤の理解のために(令和6年度)

文が長すぎて分かりにくいところがあるぞ!

(3)(4)(5)が長くて分かりにくいからざっくり説明するね!
(3)の内容はざっくり言うと
【他の薬学管理料と一緒に取ることができないものがあるよ!】
といっています。
薬学管理料同士で一緒に算定できないものがあるので注意してください。
併算定の可否はこちらの別表1を参考にしてください。(59P−61P)
(参照:厚生労働省 別添3調剤報酬点数表に関する事項)
(4)の内容はざっくり言うと
【薬歴とかに必要な情報(指導内容とか)はしっかり記録して残しておいてね!】
といっています。
(5)の内容はざっくり言うと
【記録は要点だけで構わないけど、指導の後すぐ記録に残しておいてね!】
【薬学管理料や加算を取る時は根拠を記録に残すように、情報提供した内容も残しておいてね!】
といっています。

なるほど!
まとめ
ざっくりとでしたが薬学管理料について説明しました。
今回は以下の2点をまず理解できればと思います。
薬学管理料は「薬剤師の対人業務」を評価
患者さんに必要な対応を行うことで薬剤師の判断により算定可能な点数である
一緒に勉強して調剤報酬に詳しくなっていきましょう!